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静脈穿刺用の駆血帯がメチシリン耐性黄色ブドウ球菌のリザーバとなる可能性の減少 ★★

Reducing the potential for phlebotomy tourniquets to act as a reservoir for meticillin-resistant Staphylococcus aureus

A. Leitch*, I. McCormick, I. Gunn, T. Gillespie
*Wishaw General Hospital, UK

Journal of Hospital Infection (2006) 63, 428-431


静脈穿刺用の駆血帯のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)による汚染率を評価し、手技の変更または物理的バリアの使用により、それを減少させることができるかどうかを判定した。まず、事前に登録した病棟医および静脈穿刺専門看護師両方の駆血帯について調査したが、静脈穿刺専門看護師の方が有意に多くの静脈穿刺を日常的に行っているとの報告から、研究は静脈穿刺専門看護師のみを対象に継続した。毎日、静脈穿刺専門看護師に未使用の滅菌駆血帯を渡し、使用後に駆血帯を拭い取り、培養を行った。MRSA汚染率は131本の駆血帯中32本(25%)であった。手指衛生の実施について監査を行ったところ、静脈穿刺専門看護師は患者と患者の間に手指汚染除去を適切に行っておらず、勤務中に腕時計を着用していることが明らかになった。望ましい手技をうながすための標準的感染制御の方法について、教育を実施した。その後、すべての静脈穿刺の中から半数の静脈穿刺専門看護師に、ポリエチレン製のストリップをバリアとして使用させた。それ以前と同様に、駆血帯は毎日培養し、交換した。この段階の研究における汚染率は駆血帯(ポリエチレン製ストリップ使用)46本中1本、駆血帯(ポリエチレン製ストリップ不使用)42本中1本であった。結論として、静脈穿刺用駆血帯はMRSAなどの細菌を移送する潜在的媒介物である可能性があり、手指の汚染除去を行うと、汚染率およびそれに伴う潜在リスクを減少させることができる。このことは、駆血帯汚染は患者の皮膚から直接汚染されるのではなく、静脈穿刺専門看護師の手指を介したものであることを示唆している。手指の衛生は、微生物の拡大を抑制できる最も重要な方法であると考えるべきである。

サマリー 原文(英語)はこちら

監訳者コメント:
医療器具が薬剤耐性菌を初めとする病院感染起因菌の伝播に関与する可能性をもつことはよく知られている。この研究は駆血帯に焦点をあて、その汚染が頻繁に起こり、手指衛生により汚染が著しく減少することを明確に示した。さらに評価すべきなのは、患者の皮膚からの直接汚染によるものではないことをも示した点にある。非常に優れた臨床研究といえる。使い捨ての駆血帯はわが国でもすでに販売されているが、採用時のコストと感染制御に対する効果のジレンマがつきまとう。血圧測定時のマンシエット(カフ)も同様のリスクがあるといえる。採血用の駆血帯には血液媒介感染症起因病原体の伝播経路としての検討も必要となる。

監訳者注:
患者の皮膚と駆血帯の間に使用し、駆血帯が患者の皮膚に直接接しないようにした。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.