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大学病院入院時に診断されたClostridium difficile関連下痢症の疫学および発生率

Epidemiology and incidence of Clostridium difficile-associated diarrhoea diagnosed upon admission to a university hospital

M.F. Price*, T. Dao-Tran, K.W. Garey, G. Graham, L.O. Gentry, L. Dhungana, H.L. DuPont
*St. Luke’s Episcopal Hospital, USA

Journal of Hospital Infection (2007) 65, 42-46


Clostridium difficile関連下痢症(CDAD)の患者は、最初に市中で症状が発現し、その後の入院時に診断を受ける可能性がある。米国には現在、国としてのCDADのサーベイランスシステムおよび標準化された症例定義はなく、CDADの発生率や疫学に関する基本データは少ない。本研究の目的は、第3次病院におけるCDADの発生率を報告し、入院から48時間以内に診断された症例の疫学を、入院後48時間以降に診断された院内感染CDADの症例と比較することである。平均発生率は、入院時CDADは4.0例/10,000患者・日、院内感染CDADは7.0例/10,000患者・日であった。院内感染CDAD発生率と比較した入院時CDAD発生率には有意差がみられたが(P=0.017)、いずれの発生率も経時的な変化は観察されなかった。全体では、症例の44%が入院時CDADであり、56%が院内感染CDADであった。入院時CDAD患者のうち56例(62%)は過去90日以内に同じ病院に入院しており、24例(27%)は別の病院に入院していた。入院前90日間にいかなる医療サービスも受けていなかった患者は、わずか8例(9%)であった。医療関連CDADの標準化された症例定義に、入院歴を加えるべきである。入院を判断する医師は、医療施設への入院歴の有無を問わず、下痢症の入院患者の鑑別診断においてはC. difficileを考慮すべきである。

サマリー 原文(英語)はこちら

監訳者コメント:
米国では平均在院日数の減少とともに、在宅医療や病院と在宅の中間的なケアを行う医療環境が増え、抗菌薬療法をはじめとするCDAD発症の要因が院内だけにとどまらなくなってきている。包括医療制度の浸透とともに、わが国においても医療制度の多様化とともに、こうした課題とその対策を必要とする時代が来るかもしれない。医療機関同士で患者が行き来する状況はすでに日常的であり、こうした観点からのCDAD対策も重要である。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.