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クロルヘキシジングルコン酸塩を用いる水洗いをしない皮膚洗浄による多剤耐性菌医療関連感染および菌定着予防効果:システマティックレビュー

Impact of non-rinse skin cleansing with chlorhexidine gluconate on prevention of healthcare-associated infections and colonization with multi-resistant organisms: a systematic review

S. Karki*, A.C. Cheng
*Monash University, Australia

Journal of Hospital Infection (2012) 82, 71-84


背景
患者の皮膚上の細菌密度を減少させるために、クロルヘキシジングルコン酸塩(CHG)の局所使用が行われている。

目的
CHG 含浸・浸漬布を用いる清拭または皮膚洗浄による医療関連感染ならびに菌定着予防効果を評価すること。

方法
論文発表されているランダム化対照試験、クロスオーバー試験、コホート研究、および前後比較研究を本システマティックレビューの対象とした。CHG 含浸布の使用を、石けんと水による清拭、各病院の通常の介入、または介入なしのいずれかと比較している試験を対象とした。

結果
論文発表された 16 件の研究と学会抄録 4 件が、本システマティックレビューの対象となった。このうち 9 件では中心ライン関連血流感染(CLABSI)の発生率に対する CHG の効果を報告しており、発生率比(IRR)は 0.43(95%信頼区間[CI]0.26 ~ 0.71)であった。5 件の研究では手術部位感染(SSI)の発生率に対する CHG 含浸布の効果を評価しており、相対リスクは 0.29(95%CI 0.17 ~ 0.49)であった。4 件の研究ではバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)定着に対する効果を報告しており、IRR は 0.43(95%CI 0.32 ~ 0.59)であった。3 件の研究ではメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(meticillin-resistant Staphylococcus aureus;MRSA)定着率に対する効果を報告しており、IRR は 0.48(95%CI 0.24 ~ 0.95)であった。6 件の研究では VRE 感染に対する効果を報告しており、IRR は 0.90(95%CI 0.42 ~ 1.93)であった。6 件の研究では MRSA 感染に対する効果を報告しており、IRR は 0.82(95%CI 0.51 ~ 1.30)であった。アシネトバクター感染発生率を報告している 3 件の研究では、発生率の低下は認めらなかった。

結論
これらの結果から、CHG を用いる水洗いをしない洗浄によって、CLABSI、SSI、VRE 定着、および MRSA 定着のリスクは有意に低下するが、感染のリスクは低下しないことが示唆された。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
米国では、2%クロルヘキシジングルコン酸塩(CHG)を含有したアルコールを含まない単包のウエットタイプの布が発売されている。このメタアナリスでは、主にこの製剤の SSI、CLABSI、MRSA や VRE の定着や感染に対する有効性が検討された。定着のリスク、つまり感染の防止に対して有効を示したものの、感染のリスクは低下させなかったことは感染成立には皮膚の消毒では回避できない因子が存在することを考えると納得できる結果である。気になるのは副作用である。このメタアナリシスで採用された論文では、継続使用により皮膚にアレルギー反応がみられたものの、重篤なものは報告されていないが、小児への連続使用により、血中に低濃度の CHG が探知されたとの報告が含まれていた。

病院内での多剤耐性腸内細菌科細菌の予防・制御における優先事項

Priorities in the prevention and control of multidrug-resistant Enterobacteriaceae in hospitals

A.S. Khan*, S.J. Dancer, H. Humphreys
*Beaumont Hospital, Ireland

Journal of Hospital Infection (2012) 82, 85-93


背景
多剤耐性腸内細菌科細菌(MDE)は世界的に蔓延しており、治療の選択肢が少ないことから、公衆衛生上の重大な脅威となっている。さらに、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(meticillin-resistant Staphylococcus aureus;MRSA)とは異なり、MDE には複数の属の菌が含まれ、また基質特異性拡張型β-ラクタマーゼやカルバペネマーゼなどの種々の耐性機序が存在することが、通常の診断検査室での検出を困難にしている。国内外の公式なガイドラインがないため、現在の多くの病院の封じ込め対策は、やや場当たり的なものとなりがちである。

目的
MDE の予防・制御において何を優先すべきか、また何が実行可能かを明らかにすることを目的とした。また、今後の研究が必要な領域を明確にすることとした。

方法
MDE の制御のために用いられた方策や介入に関する公表論文や国の機関などによる資料のレビューを実施した。

結果
特に集中治療の領域のように特定のカテゴリのリスク患者を対象として適切な臨床検査法によるスクリーニングを行うべきである。標準予防策および接触予防策は不可欠であり、手指衛生遵守を継続して強調し、高い遵守率を保つ必要がある。MDE は環境表面に何週間にもわたって残存する可能性があるため、環境の汚染除去も有効な制御介入となり得る。現時点では除菌の選択肢は限られており、研究も不十分であるため、病院内外での抗菌薬の適正使用が依然として重要である。

結論
予防・制御の指針となるエビデンスが明らかに不足しているため、例えば迅速な検出など、重要な領域の研究が緊要である。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
本論文は多剤耐性腸内細菌科細菌の制御に関する公表論文の総説である。環境、臨床微生物検査、スクリーニング、標準予防策、接触予防策などのカテゴリについての知見がまとめられているが、特に環境の除菌について詳しくレビューされており、知識の整理に役立つ。

院内感染型と市中獲得型のパンデミックインフルエンザ A(H1N1)2009 の比較:コホート内症例対照研究

Nosocomial vs community-acquired pandemic influenza A (H1N1) 2009: a nested case-control study

G. Khandaker*, H. Rashid, Y. Zurynski, P.C. Richmond, J. Buttery, H. Marshall, M. Gold, T. Walls, B. Whitehead, E.J. Elliott, R. Booy
*The Children’s Hospital at Westmead and The University of Sydney, Australia

Journal of Hospital Infection (2012) 82, 94-100


背景
小児の院内感染型インフルエンザの特性は十分に明らかにされていない。

目的
オーストラリアの小児における院内感染型と市中獲得型のパンデミックインフルエンザ A(H1N1)2009(pH1N1)の特性を比較すること。

方法
コホート内症例対照研究を実施し、2009 年 6 月 1 日から 9 月 30 日の間にオーストラリアの小児科病院 6 施設に入院した 15 歳未満の小児を対象として、院内感染型と市中獲得型の pH1N1 の臨床的および疫学的特性を比較した。

結果
入院中に pH1N1 感染が確認された患児 506 例中 47 例(9.3%)が院内感染型であった。これらの 47 例を性別と年齢をマッチさせた対照 141 例と比較した。症例群は、基礎疾患を有する割合が対照群と比較して有意に高く(81%対 42%、P < 0.001)、家庭内の喫煙者への曝露率が高かった(36%対 20%、P = 0.02)。自覚的な発熱および嗜眠などの従来のインフルエンザ症状を示す院内感染型インフルエンザの小児は少なかった。院内感染型インフルエンザの小児のほうが、オセルタミビル投与を受けた割合が高く(77%対 43%、P < 0.001)、インフルエンザ発症後の入院期間が長かった(平均 8.5 日対 4.5 日、P = 0.006)。市中獲得型群の 3 例(2%)が pH1N1 で死亡したが、院内感染型群では死亡例はなかった。

結論
本研究は、基礎疾患を有する小児や、家庭内で喫煙者に曝露されている小児は院内感染型 pH1N1 に罹患しやすいことを示している。「不顕性」の院内感染型インフルエンザに罹患している小児が存在する可能性があるが、その疾患経過は市中獲得型インフルエンザの小児と大きくは異ならない。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
小児における pH1N1 の感染経路(院内感染か市中感染か)によるリスク因子の違いを調べるためのコホート内症例対照研究であり、症例、対照ともに発症者という点でユニークな研究である。オーストラリア小児サーベイランスシステムに登録された複数の病院における検査室診断陽性例をコホートとし、その中で「インフルエンザ以外の理由で入院した後、72 時間以降にインフルエンザ症状を呈した患児」を院内感染例、それ以外を市中感染例と定義し、院内感染症例 1 例に対して性別および年齢をマッチさせた市中感染症例 3 例を対照として選択し、実施された。その結果、基礎疾患とたばこの曝露がリスク因子として示された。院内感染例は市中感染例に比べてたばこに間接的に曝露されている患児が多かったが、その理由は明らかではない。この論文の著者はディスカッションの最後で、医療者が認識している以上にインフルエンザの院内感染はあるだろうと警告している。

集中治療室の患者における銀ナノ粒子含浸トリプルルーメン中心静脈カテーテル(AgTive®)と従来のカテーテルとの比較

Comparison of triple-lumen central venous catheters impregnated with silver nanoparticles (AgTive®) vs conventional catheters in intensive care unit patients

M. Antonelli*, G. De Pascale, V.M. Ranieri, P. Pelaia, R. Tufano, O. Piazza, A. Zangrillo, A. Ferrario, A. De Gaetano, E. Guaglianone, G. Donelli
*Università Cattolica del Sacro Cuore, Italy

Journal of Hospital Infection (2012) 82, 101-107


背景
中心静脈カテーテル(CVC)への細菌の定着およびカテーテル関連血流感染(CRBSI)を予防する方法として、銀含浸 CVC が提案されている。

目的
大規模な重症患者集団を対象として銀ナノ粒子含浸 CVC の有効性を評価すること。

方法
5 つの集中治療室(ICU)で前向きランダム化試験を実施した。2006 年 4 月から 2008 年 11 月に CVC を必要とした成人患者 338 例を、AgTive® 銀ナノ粒子含浸 CVC(SC)群または従来の CVC(CC)群にランダムに割り付けた。主要評価項目は、CVC への細菌定着(定義は、カテーテル先端部の培養で 15 コロニー形成単位以上の増殖が認められること)および CRBSI 発生率(米国疾病対策センター[CDC]の定義に合致するもの)とした。二次評価項目は、無感染期間(定義は、初回 CVC 挿入から血液培養初回陽性までの日数)および ICU 死亡率とした。

結果
SC 群(135 例)および CC 群(137 例)におけるベースライン時の臨床的パラメータおよび臨床検査パラメータ、ICU 入室理由、CVC 留置中の合併症、および合計 CVC 留置期間(平均値 ± 標準偏差、SC 群 13 ± 24 対 CC 群 15 ± 37 日)は同等であった。CVC への細菌定着率(SC 群 32.6%対 CC 群 30%、P = 0.7)、CRBSI 発生率(両群とも 1,000 カテーテル日あたり 3.36 件)、無感染期間(SC 群 13 ± 34 対 CC 群 12 ± 12 日、P = 0.85)、および ICU 死亡率(SC 群 46%対 CC 群 43%、P = 0.7)については、両群間に有意差は認められなかった:

結論
重症患者に対する AgTive® 銀ナノ粒子含浸 CVC の使用は、CVC への細菌定着率、CRBSI 発生率、および ICU 死亡率に有意な影響を及ぼさなかった。この CVC は、CRBSI 制御のための補助的ツールとして推奨できない。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
これまでの先行研究でも銀コーティングカテーテルの CRBSI に対する総合的な有用性はいまだ明らかではなく、本論文でも同様であった。ただし、ICU での平均 2 週間の挿入期間での研究であり、その有用性の判定には限界があった。現時点では、銀コーティングカテーテルの評価について、今しばらく慎重な検討が必要であると考えられる。

NHS スコットランドにおけるノロウイルスへの備えと管理の強化のための PDSA サイクルの活用

Using a PDSA cycle of improvement to increase preparedness for, and management of, norovirus in NHS Scotland

E.T. Curran*, D. Bunyan
*Health Protection Scotland, UK

Journal of Hospital Infection (2012) 82, 108-113


背景
2009/2010 年のノロウイルスシーズンは、スコットランドにおける最悪のシーズンの 1 つであったとする感染予防・制御チーム(IPCT)は多い。スコットランド健康保護局(HPS)による週 1 回の点有病率調査により、ピーク時には 53 病棟が閉鎖されていたことが判明した。

目的
学んだ教訓からシステムを改善するという 1 年間のサイクルを確立して、スコットランドにおけるノロウイルスアウトブレイクの影響と発生率の減少を図ること。

方法
スコットランドの IPCT による 2 回のノロウイルスシーズン終了時評価(2009/2010 年および 2010/2011 年)を、全国的な計画・実行・評価・改善(Plan, Do, Study, Act;PDSA)モデルを用いて解析した。

結果
1 回目の評価(2009/2010 年)では、IPCT はアウトブレイク報告時には適切な対応をとったが、シーズンへの備えは十分ではなかったことが明らかとなった。さらに、IPCT は具体的な問題点を詳述するに足るデータを有していなかった。HPS は 2010/2011 年のシーズンに向けて、ノロウイルスへの備えと管理を最適なものとするためのツールを開発する計画を立てた。2 回目の評価(2010/2011 年)では、ノロウイルスへの備えと管理のいずれについても、はるかに先制的な対応を行ったことが示された。

結論
全国的な PDSA サイクルによって、国民保健サービス(NHS)スコットランドにおけるノロウイルスアウトブレイクの発生率と影響の減少を目指したシステム改善を行った。ノロウイルスアウトブレイク発生率は 2011/2012 年のシーズンには低下した。しかし、流行ウイルスの変異という問題のため、システム改善の効果を評価することは困難であった。ノロウイルスは毎年、主に冬季の保健衛生上の課題となる。そのため、シーズン終了時の評価を、次のシーズンのための計画改善に使用することが可能であり、これによって適切な実践を共有し、また実証することができる。より多くの年数のデータが解析に利用できるようになれば、システム改善の効果を評価することが可能となると考えられる。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
医療施設が感染管理を行ううえで、計画・実行・評価・改善のサイクルを回すことは決して新しい発想ではない。しかし、この論文が取り上げているのは保健省レベルでの取り組みとしての PDSA サイクルの実施である。結論で触れられているように、結果の評価は容易ではないと思われるが、PDSA サイクルを通して感染対策の方法を共有し、施設レベル、公衆衛生レベルで評価する仕組みを構築した。日本においては、2012 年度から開始された感染対策加算にかかわる地域連携は、まずはサーベイランスデータの共有から始まっていると思われる。このような取り組みの手法は、その先に続く地域での感染管理の向上において、大いに学ぶところがある。

クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)027 型に汚染された病院隔離室の最終消毒のための 8 種類の消毒方法の臨床的有効性および費用対効果

Clinical and cost effectiveness of eight disinfection methods for terminal disinfection of hospital isolation rooms contaminated with Clostridium difficile 027

L. Doan*, H. Forrest, A. Fakis, J. Craig, L. Claxton, M. Khare
*Derby Hospitals Foundation Trust, UK

Journal of Hospital Infection (2012) 82, 114-121


背景
クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)芽胞は環境内で数か月から数年にわたって生存することがあり、汚染された環境表面は C. difficile の重要な院内伝播源となる。

目的
C. difficile 芽胞で汚染された病室の最終清掃について、8 種類の C. difficile 環境消毒方法の臨床的有効性と費用対効果を比較すること。

方法
本研究は、新規消毒方法を評価するために 3 段階で実施された前向きランダム化試験である。まず各空き病室を同一の方法で消毒し、次いで C. difficile 芽胞で汚染させ、以下の 8 種類の消毒法のいずれかで消毒した。蒸気化過酸化水素(HPV)350 ~ 700 ppm(Bioquell Q10)、ドライオゾン 25 ppm(Meditrox)、1,000 ppm 塩素発生剤(Actichlor Plus)、マイクロファイバークロス(Vermop)の単独使用または塩素発生剤との併用、高温過熱乾燥蒸気噴霧による洗浄(Polti steam)と消毒液(HPMed)との併用、蒸気清浄(Osprey steam)、および過酢酸含浸ワイプ(Clinell)。C. difficile 選択寒天培地にスワブを接種し、各消毒法の実施前後にコロニー数を計測した。費用対効果の解析として、すべての方法を現行の 1,000 ppm 塩素発生剤(Actichlor Plus)による方法と比較した。

結果
汚染段階から消毒段階までのコロニー数減少の log10 値に基づいて、消毒法の順位づけを行った。統計学的に有意に優れた有効性を示した消毒法は、HPV(2.303)、1,000 ppm 塩素発生剤(2.223)、および過酢酸含浸ワイプ(2.134)の 3 種類であった。

結論
塩素発生剤を用いた安価な従来の消毒法の有効性は、最近の消毒法と同等であった。

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汚染されたシンクが原因の集中治療室における基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ産生肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)の小規模アウトブレイク

Minor outbreak of extended-spectrum β-lactamase-producing Klebsiella pneumoniae in an intensive care unit due to a contaminated sink

G. Starlander*, Å. Melhus
*Uppsala University, Sweden

Journal of Hospital Infection (2012) 82, 122-124


スウェーデンの 3 次病院の脳神経外科集中治療室で、基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ産生肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)菌株による感染・保菌が 7 か月間に 4 例の患者に認められた。調査の結果、アウトブレイクの感染源は汚染されたシンクであることが判明した。シンクと配管を交換し、シンクの使用にかかわる日常業務を改善することによって、アウトブレイクの制御に成功した。

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クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)リボタイプ 078 による感染率および死亡率:症例-症例研究

Morbidity and mortality associated with Clostridium difficile ribotype 078: a case-case study

L. Patterson*, M.H. Wilcox, W.N. Fawley, N.Q. Verlander, L. Geoghegan, B.C. Patel, T. Wyatt, B. Smyth
*Public Health Agency, Health Protection Division, UK

Journal of Hospital Infection (2012) 82, 125-128


クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)リボタイプ 078 による感染率および死亡率を、既知の他のアウトブレイク株と比較評価した。陽性検体が認められる 8 週以内前に医療施設への接触があった場合は、リボタイプ 027 と比較したリボタイプ 078 感染リスクが有意に高かった。また、リボタイプ 078 感染患者は市中型感染が多く、検体採取後の入院期間はリボタイプ 027 と同等であり、30 日死亡率は低かったが、これらの相違はいずれも統計学的に有意ではなかった。本研究では、複数の仮説を立て、方法論的基盤を提示することによって、このような特有のプロファイルの検討を行った。

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介護施設におけるウイルス性胃腸炎アウトブレイクの予防と制御に影響する因子

Factors affecting prevention and control of viral gastroenteritis outbreaks in care homes

R. Vivancos*, E. Trainor, A. Oyinloye, A. Keenan
*Health Protection Agency, UK

Journal of Hospital Infection (2012) 82, 129-132


介護施設におけるウイルス性胃腸炎アウトブレイクとその制御に対して介護の質の主要な指標が及ぼす影響について、非省庁公的機関が収集した義務的調査のデータを用いて評価した。アウトブレイクの発生は介護施設の規模と関連していたが、全体的な介護の質や個別の施設環境基準とは関連していなかった。介護施設の規模および衛生・感染制御基準スコアは入居者の発生率と負の関連を示し、地域の公衆衛生当局への報告の遅延は高い発生率と関連していた。

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新生児集中治療室における百日咳菌(Bordetella pertussis):感染源であることが想定される母親の特定

Bordetella pertussis in a neonatal intensive care unit: identification of the mother as the likely source

T.N. Elumogo*, D. Booth, D.A. Enoch, A. Kuppuswamy, C. Tremlett, C.J. Williams, A. Shankar, S. Morter
*Norfolk & Norwich University Teaching Hospital, UK

Journal of Hospital Infection (2012) 82, 133-135


百日咳の原因菌である百日咳菌(Bordetella pertussis)は強い感染性を有する。妊娠 34 週で出生した双生児 1 の女児が新生児集中治療室に 19 日間入室し、無呼吸および徐脈を認めた。臨床的に百日咳が疑われた際に鼻腔スワブを採取し、B. pertussis が培養された。双生児 2 も同様の症状を示した。双生児の母親は咳が長期間持続していた。両双生児の鼻腔スワブは PCR 法で B. pertussis 陽性であり、母親は血清陽性であった。事故管理委員会が召集された。接触者として新生児 50 名と医療従事者 117 名が特定された。これらの接触者には情報提供を行い、英国のガイドラインに従ってアジスロマイシンによる化学予防および/または百日咳ワクチン接種を実施した。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.