JHIサマリー日本語版トップ

レーティング:[監訳者による格付け]
★★…是非読むことをお勧めする論文 ★…読むことをお勧めする論文
コロナウイルスの影響により一部、監修者のコメントおよびレーティングを未監修のまま掲載しておりますので、ご了承ください。

Clip to Evernote

漂白剤による洗浄・消毒プログラム導入後のバンコマイシン耐性腸球菌保菌・菌血症の大幅な減少

Significant reduction in vancomycin-resistant enterococcus colonization and bacteraemia after introduction of a bleach-based cleaning–disinfection programme

E.A. Grabsch*, A.A. Mahony, D.R.M. Cameron, R.D. Martin, M. Heland, P. Davey, M. Petty, S. Xie, M.L. Grayson
*Austin Health, Australia

Journal of Hospital Infection (2012) 82, 234-242


背景
当院では標準的なバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)制御ガイドラインを遵守しているにもかかわらず、VRE 保菌・感染が増加している。

目的
漂白剤による洗浄・消毒プログラム「Bleach-Clean」を含む集学的な改善プログラムを病院全体で実施した。VRE の保菌、感染、および環境汚染を実施の前後で比較した。

方法
プログラムの内容は、新規製剤の導入(次亜塩素酸ナトリウム 1,000 ppm + 洗浄剤)、標準化された洗浄・消毒法の実践、洗浄管理者の雇用、およびアルコール製剤による手指消毒と袖なしエプロン(長袖ガウンと手袋に替えて)を用いる修正プロトコールなどであった。VRE の分離には発色酵素基質寒天培地または標準的な検査法を用いた。評価項目として高リスク病棟(集中治療室、肝移植科、腎臓病科、血液内科)の VRE 保菌率(スクリーニング患者 100 例あたり)、環境汚染率、および病院全体の VRE 菌血症エピソードなどをプログラム実施の 6 か月前および 12 か月後に評価した。

結果
新規 VRE 保菌率(スクリーニング患者 1,948 例中 208 例から 4,035 例中 324 例へ 24.8%減少、P = 0.001)および環境汚染率(66.4%減少、P = 0.012)の有意な減少が認められたが、入院時の保菌患者の割合には変化がなかった。高リスク病棟の入院患者の VRE 保菌率も減少した(週あたりの入院患者の保菌率中央値 19.4%から 17.3%へ、P = 0.016)。病院全体の VRE 菌血症発生率はスクリーニング患者 2,935 例中 14 例から 6,194 例中 5 例へ減少した(83.1%減少、P < 0.001)が、バンコマイシン感性腸球菌菌血症には変化がなかった(P = 0.54)。

結論
Bleach-Clean プログラムは、病院全体の高リスク患者の新規 VRE 保菌、および VRE 菌血症の大幅な減少と関連していた。これらの知見は VRE が流行している医療環境での VRE 制御に重要な意義を有すると考えられる。

サマリー原文(英語)はこちら

JHIサマリー日本語版トップ

サイト内検索

Loading

アーカイブ

最新のコンテンツ

Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.