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非都市部における医療関連クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)感染症の負担

The burden of healthcare-associated Clostridium difficile infection in a non-metropolitan setting

S.E. Bond*, C.S. Boutlis, W.W. Yeo, W.A.B. Pratt, M.E. Orr, S. Miyakis
*Wollongong Hospital, Australia

Journal of Hospital Infection (2017) 95, 387-393


目的
医療関連クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)感染症(CDI)は、先進国において、依然として罹患および死亡の主な原因となっている。しかし、非都市部の多施設での医療関連CDI の負担に関するデータはほとんどない。本研究では、抗菌薬管理プログラム(antimicrobial stewardship programme;ASP)の導入を、医療関連 CDI の発生率との関連で検討し、医療関連 CDI が在院日数および病院費用に及ぼす影響を調べた。

方法
2010 年 12 月から 2016 年 4 月までの間に、オーストラリアのニューサウスウェールズ州にある非都市部地域医療圏の 9 つの病院で、医療関連 CDI を有する 16 歳以上の患者の介入前後比較研究を行った。介入は、臨床決定支援システムをサポートしている多施設 ASP を含み、その後、電子メールによる主治医への医療関連 CDI 症例のフィードバックを導入した。

主要評価項目
医療関連 CDI の発生率、在院日数と病院費用の比較、抗菌薬およびプロトンポンプ阻害薬の使用歴、および CDI 治療の適切性。

結果
医療関連 CDI の発生率は、介入前に、10,000 病床利用日あたり 3.07 例から 4.60 例に上昇し、介入後は 10,000 病床利用日あたり 4 例を維持した(P = 0.24)。在院日数の中央値(17 日間対 6 日間、P < 0.01)、および病院費用の中央値(19,222 豪ドル対 7,861豪ドル、P < 0.01)は、医療関連 CDI 症例( N = 91)のほうがマッチさせた対照者( N = 172)よりも有意に大きかった。重症の医療関連 CDI を有した患者の半数(8 例中 4 例)は、適切な初期治療(バンコマイシンの経口投与)を受けていなかった。

結論
医療関連 CDI は、在院日数および病院費用の増加を通じて、地方および農村部の公共医療サービスに有意な負担をもたらした。ASP の効果を高めるために、医療関連 CDI を標的とした介入を採用することも可能かもしれない。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
オーストラリアにおける医療関連 CDI のインパクトに関する研究である。すでに報告された多数の研究と同様に、医療関連 CDI による入院期間の延長やコストの増加が示された。医師の CDI に関する認知は依然として低く、ASP の介入効果が期待できそうだ。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.