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開頭術後のプロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)感染症と脳硬膜インプラントの関連:症例対照研究

Association between post-craniotomy Propionibacterium acnes infection and dural implants: a case-control study

C. McKerr*, N. Coetzee, O. Edeghere, S. Suleman, N.Q. Verlander, K. Banavathi
*Public Health England, UK

Journal of Hospital Infection (2017) 97, 389-396


背景
2011 年に英国の病院 1 施設で開頭術を受けた患者において、根深いプロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)感染症例15例が同定された。

目的
本アウトブレイクについて説明するとともに、感染源およびリスク因子の特定ならびに制御策に関する情報提供のため実施した調査で得られた所見を報告すること。

方法
患者および手術に関する変数を含むデータを診療記録から得た。症例は、2011 年に受けた開頭術後に P. acnes による切開部深層または臓器/腔の手術部位感染症(SSI)が微生物学的に確定された患者と定義した。2011 年に開頭術を受けたが SSI を発症しなかった患者の中から、1 症例につき 4 例を無作為に選出し、対照として組み入れた。感染と推定上の曝露との関連性を多変量回帰分析を用いて検討した。感染予防手順と手術室環境を精査し、現行の規定の遵守状況を評価した。

結果
症例 15 例および対照 65 例が組み入れられた。感染のオッズ比は、術中に硬膜インプラントの挿入を受けた患者(補正オッズ比[aOR]14.6、95%信頼区間[CI]0.95 ~ ∞)および、消毒薬としてアルコール/Betadine®/クロルヘキシジン混合液を使用した患者(aOR 7.9、95% CI 0.8 ~ ∞)で比較的高かった。環境調査では、手術室の換気システムの換気率は推奨基準を下回っていることが示唆された。

結論
硬膜インプラントと P. acnes 感染症との間に正の関連が認められた。感染症は、皮膚消毒薬の効果的でない使用および環境因子によって促進されたと考えられる。サーベイラインスの継続、皮膚消毒薬としてのクロルヘキシジンの使用、手術室の換気を十分に行うこと、および手術室の扉の適切な使用により乱気流を最小限に抑えることが推奨された。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
開頭術後の P. acnes によるアウトブレイクに関する後向き症例対照研究の論文であるが、明らかな原因を同定できなかった。硬膜インプラントにおける感染では、P. acnes がバイオフィルム形成をするため治療が極めて困難となるため、周術期の感染予防対策は重要である。本菌が皮膚の常在菌であることを考慮すると、①手術前日または当日の石けんを使用した入浴、②手術部位の消毒剤の皮膚への塗布後の十分な乾燥、③周術期の適切な抗菌薬予防投与、④手術室の術中の扉の最小限の開閉などの基本的な部分が不十分であった可能性がある。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.