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MRSA 定着の検出におけるスワブ検体の単培養とプーリング培養の比較評価

Evaluation of single vs pooled swab cultures for detecting MRSA colonization

I. Grmek-Kosnik*, U. Dermota, H. Ribic, A. Storman, Z. Petrovic, T. Zohar-Cretnik
*National Laboratory of Health, Environment and Food, Slovenia

Journal of Hospital Infection (2018) 98, 149-154


背景
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(meticillin-resistant Staphylococcus aureus;MRSA)のスクリーニングから生じる費用および検査室の負担は、個人から採取した鼻腔、咽頭および皮膚のスワブ検体を 1 個のブイヨン培地で処理すること(検体のプーリング)によって、顕著に削減する可能性がある。本研究の目的は、個々のスワブ検体およびプーリングしたスワブ検体の各種処理方法を用いて、MRSA 検出の感度および時間を評価することであった。

方法
MRSA 定着の既往歴を有する被験者 139 例からスワブで採取した 417 検体(被験者 1 例あたり鼻腔、咽頭および皮膚の 3 つのスワブ検体)を提出した。スワブを 200 μL の生理食塩液に懸濁させ、この懸濁液を個別に、またはプーリングしたサンプルとして使用し、2 つの異なる発色酵素基質培地(MRSA SMART[bioMérieux、Marcy-l'Étoile、フランス、パリ]とCHROMagar MRSA[CHROMagar、フランス、パリ])および Todd-Hewitt Broth に接種した。後者の培養物はその後、同じ発色酵素基質培地で二次培養した。

結果
MRSA は、75 例(50.4%)において少なくとも1つの試料から検出された。プーリングした監視培養の診断感度は、単培養と比較して、直接培養および増菌培養でそれぞれ 97%および 93%であった。増菌培養は個々のサンプルまたはプーリングしたサンプルのいずれの場合でも、直接培養と比較して得られる利益はなかった(P > 0.05)。

結論
発色酵素基質寒天培地での直接培養または増菌培養のための MRSA スクリーニング用スワブ検体のプーリングは、ルーチンでの使用に適している。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
1 人から採取した複数の MRSA スクリーニング検体を 1 個の培地で処理することの有用性を検討した論文である。使用する培地の数は減るので、コスト削減につながることは理解できる。MRSA が複数箇所から検出されたときに、それが同一株かどうかの判断が必要ない、ただ陽性か、陰性かを知るためには使える、ということであろうか。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.