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患者の手指用ワイプの有効性評価:試験方法の開発

Assessment of the efficacy of a patient hand wipe: development of a test method

M.A.C. Wilkinson*, M.A. Kiernan, J.A. Wilson, H.P. Loveday, C.R. Bradley
*Queen Elizabeth Hospital Birmingham, UK

Journal of Hospital Infection (2018) 98, 339-344


背景
医療従事者の手指除菌に大きな注目が集まっているが、患者の手指衛生にはほとんど注意が払われていない。寝たきり患者は多くの場合、手指洗浄設備を利用できない。そうした患者は擦式アルコール製剤を利用できるであろうが、これらの製剤は汚れた手指や社会的手指衛生には推奨されていない。代替法の一つとして、手指用ワイプの使用がある。しかし、手指に一時的に存在する微生物の除去における手指用ワイプの有効性を確認することは重要である。

目的
手指用ワイプの抗菌作用を手指洗浄と比較して評価する方法を開発し、これにより手指用ワイプが患者の手指衛生にとって許容可能となり得るかを明らかにすること。

方法
手指用ワイプに関する基準は存在しないため、本研究で開発する方法は欧州規格 EN 1499(2013)および EN 1500(2013)に基づいた。健常ボランティア 20 例の手指を、大腸菌(Escherichia coli)に浸漬して人工的に汚染し、次いで参照標準とした軟石けんまたは手指用ワイプの 60 秒間の使用前および使用後にサンプル採取を行った。測定した菌数は log10値として表し、log10 減少を算出した。

結果
抗菌剤を用いない手指用ワイプ(対照ワイプ)は、軟石けんより劣っていた。しかし、抗菌剤による手指用ワイプは、軟石けんに対して統計学的に非劣性であった。log10 減少は、軟石けんでは 3.54、対照手指用ワイプでは 2.46、および抗菌剤による手指用ワイプでは 3.67 であった。

結論
本研究の所見から、抗菌剤による手指用ワイプは、60 秒間使用した場合、少なくとも石けんおよび水と同等の効果があること、またこれにより殺菌効果の観点から手指洗浄に対する許容可能な代替法となることが示唆される。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
抗菌剤入り手指用ワイプの最大の欠点は拭き漏れである。しかし、流水と石けんにおいても手洗い漏れが同様に起こりえるのでいかなる場合の手指衛生手段においても適切な手指衛生の実施が肝要である。ことに災害時など水が豊富に得られない療養環境での保清に関して、こうした抗菌剤入り手指用ワイプの需要は必ずあるだろう。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.