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病院の気管支鏡に関連するマイコバクテリウム・マシリエンゼ(Mycobacterium abscessus subsp. massiliense)の伝播による偽性アウトブレイク

Hospital bronchoscopy-related pseudo-outbreak caused by a circulating Mycobacterium abscessus subsp. massiliense

N. Fernandes Garcia de Carvalho*, A.C. Rodrigues Mestrinari, A. Brandão, L. Souza Jorge, C. Franco, H. da Silveira Paro Pedro, M.G. de Lucca Oliveira, P.E. Blaz Trombim, D. Brandão, L. Ferrazoli, E. Chimara
*Instituto Adolfo Lutz, Brazil

Journal of Hospital Infection (2018) 100, e138-e141


サンパウロ州の Adolfo Lutz Institute では、多くの医療部門においてマイコバクテリア検査を実施しているが、2008 年に、同病院で気管支鏡検査を受けた患者においてアウトブレイクの可能性があると同定した。本研究は、分離株のクローン関連性を分析することを目的とした。患者 28 例、ならびに気管支鏡 1 本および自動化内視鏡再処理機 4 機から採取した水から分離されたマイコバクテリウム・マシリエンゼ(Mycobacterium abscessus subsp. massiliense)分離株に、パルスフィールド・ゲル電気泳動(PFGE)で高い類似性が認められた。この分離株は給水システムでは検出されなかったことから、感染患者により気管支鏡が汚染され、その後の患者においてさらなる培養偽陽性結果が認められたと考えられた。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
非結核性抗酸菌(NTM)は環境中のいたる場所に認められ、バイオフィルムを形成するため、一旦器具に付着定着すると容易に洗浄消毒では殺菌除去することは不可能となる。過去にブラジルで NTM の上水道給水システム内への定着による偽性アウトブレイクがあり、本例もその可能性が疑われた。調査では給水から NTM が検出されなかったことから、気管支鏡を介した汚染と判断されている。NTM のなかには 2%グルタラールに抵抗性が示す株が存在しており、ブラジルのガイドラインでは消毒薬として 2%グルタラールではなく0.2%の過酢酸を推奨している。本例でも消毒薬を過酢酸へ変更するとともに、配水管を交換することにより、この偽性アウトブレイクは終息している。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.