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中心ライン関連血流感染症の低減を目的とした全州プログラムにおける病院別介入の実施

Implementation of tailored interventions in a statewide programme to reduce central line-associated bloodstream infections

D.B. Assis*, G. Madalosso, M.C. Padoveze, R.D. Lobo, M.S. Oliveira, Í. Boszczowski, J.M. Singer, A.S. Levin
*Center of Disease Control, São Paulo State Health Department, Brazil

Journal of Hospital Infection (2018) 100, e163-e168


背景
低 ~ 中所得国における中心ライン関連血流感染症(CLABSI)に対する実施戦略について調べた研究はこれまでにほとんどない。

目的
成人集中治療室における CLABSI 発生率を低減するための病院別介入を実施すること。

方法
ブラジル、サンパウロ州において State Health Department は実施戦略を 2 サイクル実行した。サイクル 1(56 病院)は探索的とし、サイクル 2(77 病院)は、第 1 サイクルで生成された仮説を確認するためにデザインされ、各 3 相(介入前、介入、介入後)から構成された。両サイクルには、医療従事者の知識の評価、実践の観察、および CLABSI 発生率の月 1 回の報告などが含まれた。サイクル 1 では対数‐正規混合モデルを用いて CLABSI 発生率の低下と有意に関連する変数を選択した。サイクル 2 ではCLABSI 発生率の評価を行った。

結果
医療従事者の実践は介入後に改善した。サイクル 1 では、CLABSI 発生率の低下は、最初の CLABSI 発生率が 1,000 カテーテル日あたり 7.4 を超えていた病院(P < 0.001)および末梢挿入式中心静脈カテーテル(PICC)の使用を導入した病院(P = 0.01)でより顕著であった。最初の CLABSI 発生率が高かった病院ではシミュレーションにより、発生率が 36%(95%信頼区間 9 ~ 63)低下すると予測されることが示され、これは介入の種類によらなかった。サイクル 2 では、介入期間中に全体的な CLABSI 発生率の低下がみられ、平均発生率は介入後にさらに低下したものの、発生率の 90 パーセンタイル値が高かった。

結論
実施戦略は感染症発生率に対して、実施された具体的な介入とは独立して影響を及ぼした可能性がある。しかし、介入後期間に発生率低下を持続できるかが依然として課題である。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
実施された介入内容は、3 つのカテゴリーに分けられる。挿入時は、鎖骨下静脈の選択、挿入前の手指消毒、皮膚消毒にアルコール含有消毒剤を使用、身体全体を覆うドレープの使用とキャップ・マスク(マキシマルバリアプレコーション=MBP)、滅菌ガウン、滅菌手袋の使用である。カテーテル操作時では、ハブの消毒、操作前の手指消毒である。さらにカテーテル挿入部ドレッシング操作に関しては、透明ドレッシング剤の使用、皮膚消毒にアルコール含有消毒剤の使用、ドレッシング交換前後の手指消毒、ドレッシング部位の乾燥と清潔保持である。本論文では上記の介入項目の中で多くの改善が認められたが、挿入時の介入項目うち手指消毒と MBP で有意な改善が認められなかった。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.