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2002 年から 2009 年にかけてドイツのリハビリテーション腫瘍科クリニックで発生した同じサルモネラ(Salmonella enterica)血清型 Infantis クローンによる複数回のアウトブレイク

Recurrent outbreaks caused by the same Salmonella enterica serovar Infantis clone in a German rehabilitation oncology clinic from 2002 to 2009

T. Miller*, S. Brockmann, M. Spackova, J. Wetzig, C. Frank, Y. Pfeifer, P.G. Braun, R. Prager, W. Rabsch
*National Reference Centre for Salmonella and Other Enteric Pathogens, Germany

Journal of Hospital Infection (2018) 100, e233-e238


背景
2002 年 8 月から 2009 年 8 月にかけてドイツのリハビリテーションクリニックで発生した、サルモネラ(Salmonella enterica)血清型 Infantis によるサルモネラ症の複数回のアウトブレイクについて、微生物学的調査を行った。

目的
伝播の発生源を特定すること、またS. enterica 血清型 Infantis 分離株の特性を明らかにすること。

方法
これらのアウトブレイクに関連して、以下より分離した分離株についてファージ型別による評価を行った:患者 98 例、調理スタッフ 2 人、5 つの食品サンプル、調理室設備から採取したスワブ 4 個、鶏の糞便サンプル 3 個および下水サンプル 1 個。検査したすべてのS. enterica血清型 Infantis 分離株(N = 113)は、ファージ型 29 に関連していた。さらに、分離株 113 株中 44 株を無作為に選択して、XbaI マクロ制限分析およびパルスフィールド・ゲル電気泳動(PFGE)によるタイピングを行った。

結果
分離株 44 株のタイピングにより、再発した感染症は単一クローン PT 29/XB27 + 44(44 株中 42 株、95.5%)が原因と判明した。最も可能性の高い伝播経路は、2009 年に発生した最後のアウトブレイクを解析した本研究によって同定された。伝播経路は、調理室設備(汚染された木製の床が発生源)における交差汚染に加えて、調理スタッフの中に保菌者がいたことが組み合わさったことが明らかになった。

結論
本研究により、この病院に特異的な疫学プロセスに関する重要な特徴の詳細が示され、流行クローンであるS. enterica血清型 Infantis の長期間にわたるリザーバが、裏庭にいた家禽の群、あるいは調理場の無生物リザーバに存在することが示唆された。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
7 年にわたるアウトブレイクの原因調査と追究の報告である。保菌者(患者、スタッフ)、環境、動物の 3 者が複雑に関連し、さらに長期間の保菌が事態を複雑にさせた中での解明であり、興味深い。一読をお勧めする。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.