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予期せぬ症例を明らかにすることを目的とした未検出のマイコバクテリウム・キマイラ(Mycobacterium chimaera)感染症の迅速なアップデート★★

Fast update of undetected Mycobacterium chimaera infections to reveal unsuspected cases

F. Acosta*, L. Pérez-Lago, M.J. Ruiz Serrano, M. Maírn, T.A. Kohl, N. Lozano, S. Niemann, M. Valerio, M. Olmedo, M.J. Pérez-Granda, M.R. Pérez Pérez, E. Bouza, P. Muñoz, D. García de Viedma
*Instituto de Investigación Sanitaria Gregorio Marañón, Spain

Journal of Hospital Infection (2018) 100, 451-455


マイコバクテリウム・キマイラ(Mycobacterium chimaera)は、ヒータークーラーユニットの汚染が原因で、世界中で警戒されている。M. chimaera 感染症の未検出の症例を調査するため、リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(リアルタイム PCR)に基づいた手順を実行した。PCR で 16SrRNA が陰性の感染性心内膜炎患者の 59 の人工心臓弁において、PCR は陰性であった。臨床的に重要なマイコバクテリウム・アビウム(Mycobacterium avium)-マイコバクテリウム・イントラセルラーレ(Mycobacterium intracellulare)複合体(MAC)分離株 15 株のうち 1 株において、PCR により M. chimaera を後向きに同定したが、この 1 株は、別の施設において心臓弁置換を受けた患者に対応するものであった。全体のゲノム配列決定により、この患者が世界的なアウトブレイクの起因株が関与する、スペインで最初の症例であることが証明された。これらの結果により、未検出の M. chimaera 感染症に対する後向きの追跡の意義が浮き彫りになった。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
心臓手術時に使用するヒータークーラーユニットがM. chimaeraによって汚染されることが原因となる心臓手術患者におけるM. chimaeraによる手術部位感染症が世界的な問題になっている。本症例は M. avium-intracellulare complex(MAC)感染症と診断されていた症例の中で、実際にはM. chimaeraが感染していたことを報告し、未診断、あるいは見逃されている症例が存在する可能性を指摘している。日本では本菌による感染症はほとんど報告されていないが、正確に同定されていない可能性もあり、引き続き注意が必要である。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.