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手洗い後の乾燥に使用する方法は、皮膚に残存する一過性細菌および常在菌の数と種類に影響する

The method used to dry washed hands affects the number and type of transient and residential bacteria remaining on the skin

R. Mutters*, S.L. Warnes
*Philipps University of Marburg, Germany

Journal of Hospital Infection (2019) 101, 408-413


背景
広範囲抗菌薬耐性は、ポスト抗菌薬時代に入りつつあるという恐怖をもたらしており、細菌やウイルスの伝播の低減を図るための手洗いという比較的単純な条件が、かつてないほど重要になる。重要視されていることの多くが、手洗い法、石けんの種類、遵守の維持に関するものであるが、手指の効果的な乾燥も同様に重要である。

目的
手洗い後のジェット式空気ドライヤーまたはペーパータオルを用いた手指乾燥が、一過性細菌汚染の除去に及ぼす効果を比較することと、常在菌叢に及ぼす影響を明らかにすること。

方法
80 例のボランティアを募集した。ボランティアの手指の全表面を大腸菌(Escherichia coli)で人工的に汚染させてから、洗浄・乾燥させた。次いで、皮膚に残存する細菌を採取し、計数した。試験の第 2 段階では、洗浄・乾燥させた手指表面に残存する常在菌叢を形成する細菌の数と種類を確認した。

結果
ジェット式空気ドライヤーで手指を乾燥させた場合、皮膚表面に残存する一過性細菌および常在菌は有意に少なかった(P < 0.001)。ペーパータオルで乾燥させた場合、ジェット式空気ドライヤーと比較して、ボランティアの皮膚から採取された、病原となりうる菌種を含む常在菌の数が増加した。

結論
洗浄後の手指に残存する細菌の数と種類は、乾燥法により影響された。ジェット式空気ドライヤーで乾燥させた手指の方が、採取された生菌数が少なく、接触による感染症伝播のリスクを低減させる。このことは、多数の脆弱な患者と常に接触する医療従事者にとってはとくに重要であろう。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
手を洗った後の「乾燥」の重要性を検討した論文である。1 分間手洗いをした後、1 分間ジェット式空気ドライヤーで乾燥させると、ペーパー 2 枚で拭くよりも明らかに手の表面の細菌数が少なかったという結果である。大変興味深いが、1 分間の手洗い、1 分間の乾燥の遵守はなかなか難しいであろう。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.