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2004 年から 2018 年のアイルランドのICUにおけるカンジダ・グラブラータ(Candida glabrata)血症の増加

Candidaemia in an Irish intensive care unit setting between 2004 and 2018 reflects increased incidence of Candida glabrata

P. Ryan*, C. Motherway, J. Powell, A. Elsaka, A.A. Sheikh, A. Jahangir, N.H. O’Connell, C.P. Dunne
*University of Limerick, Ireland

Journal of Hospital Infection (2019) 102, 347-350


2004 年 1 月から 2018 年 8 月までのアイルランドの ICU におけるカンジダ血症の累積発生率は、入室 1,000 件あたり 17 であった。カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)はこのうち55%(N = 41)を占めたが、次いで多かったのはカンジダ・グラブラータ(Candida glabrata)(N = 21、28%)であり、2012 年以降non-albicans Candidaでは最も多く検出されていた。そしてC. glabrata による死亡率(57%)は C. albicans による死亡率(29%)より高かった。分離株はすべてカスポファンギンに感受性であった(0.05 μg/mL)。特記すべきこととして、C. glabrata 分離株の 37%はフルコナゾールに、13%はアムホテリシンB に耐性であり、このことから集中治療における多剤耐性 C. glabrata の増加を阻止するために、抗真菌薬の適正使用支援(スチュワードシップ)の必要性が強調される。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
抗真菌薬のスチュワードシップは、以前にも増して非常に重要になってきている。多剤耐性の菌種として最も重要なのはC. glabrataC. aurisであろう。C. glabrataはフルコナゾールのみならずキャンディン系、そしてアムホテリシン B にも耐性を来たすが、この場合治療薬は非常に限られる。本研究において 2014 年以前にエンピリックに使用された抗真菌薬として、フルコナゾールの占める割合は高かったが、このような背景が C. glabrata 増加につながった可能性は否めない。ただし予防薬としての使用の程度など論文中に明らかにされていない情報もある。直近ではキャスポファンギン使用量が増加しているが、本検討の施設においても今後、C. glabrata のキャンディン系耐性や、C. parapsilosis の増加が注目される。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.