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結腸直腸の待機的腹腔鏡下手術後の切開手術部位感染症に対する、ビタミンE・シリコン創被覆材と従来の創被覆材の適用効果の比較:前向き無作為化臨床試験

Effects of the application of vitamin E and silicone dressings vs conventional dressings on incisional surgical site infection in elective laparoscopic colorectal surgery: a prospective randomized clinical trial

J. Ruiz-Tovar*, C. Llavero, M. Perez-Lopez, A. Garcia-Marin
*Clinica Garcilaso, Spain

Journal of Hospital Infection (2019) 102, 262-266


目的
結腸直腸の待機的腹腔鏡下手術を受ける患者において、従来の創被覆材とビタミン E・シリコン創被覆材が切開手術部位感染症(SSI)に及ぼす効果を比較すること。

患者および方法
前向き無作為化試験を実施した。患者をビタミン E・シリコン創被覆材群と従来の創被覆材群の 2 群に無作為に割り付けた。切開部 SSI、術後疼痛、急性期反応物質について調べた。

結果
患者計 120 例を本研究に組み入れた(各群 60 例)。切開部 SSI 発生率は、ビタミン E・シリコン創被覆材群では 3.4%、従来の創被覆材群では 17.2%であった(P = 0.013)。ビタミン E・シリコン創被覆材群における感染創の培養ではバクテロイデス フラジリス(Bacteroides fragilis)のみの増殖がみられたのに対し、従来の創被覆材群の感染創の培養では複数菌の増殖がみられた。術後 48 時間の術後疼痛の平均は、ビタミン E・シリコン創被覆材群では 27.1 mm(標準偏差[SD]10.7 mm)、従来の創被覆材群では 41.6 mm(SD 16.9 mm)であった(P < 0.001)。術後合併症を呈した患者を除外しても、ビタミン E・シリコン創被覆材群の方が白血球数(WBC)およびC反応性タンパク質(CRP)は低値であった。

結論
結腸直腸の待機的腹腔鏡下手術後の Pfannestiel 切開創を被覆するのにビタミンE・シリコン創被覆材の使用は、切開部 SSI 発生率の低下、術後疼痛の軽減、CRP 値およびWBC 数の低下をもたらした。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
※注釈:Pfannestiel 切開とは腹壁切開法の 1 つである。
新素材の被覆材を用いた場合の SSI の発生率の比較検討を行った研究である。症例が 120例と限られているため大規模研究に期待したい。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.