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歯科用ハンドピースに対する機械的洗浄の有効性の評価

Evaluation of the mechanical cleaning efficacy of dental handpieces

Damien Offner*, Lucien Brisset, Anne-Marie Musset
*Université de Strasbourg, France

Journal of Hospital Infection (2019) 103, e73-e80


背景
歯科用ハンドピースには、再使用の前に汚染除去が行われる。徹底的な洗浄は効果的な滅菌にとって必要条件であり、これにより安全性の保証と交差感染の予防を行うことができる。

目的
歯科用ハンドピース専用のデバイスによる洗浄の有効性を評価すること。

方法
PIDTests© は、透明な材質から成る特許取得済みのチューブで、洗浄デバイス内でハンドピースの代わりに用いるようデザインされている。これを、Soil Test©(Browne/STERIS)により人工的に汚染させた。PIDTests© を各ハンドピースアダプターに接続して、以下の 4 つの洗浄器を研究対象として 3 サイクルを実施した:X-Cid 2©(Micro-Mega)にPIDTests© 計 9 本、iCare+©(NSK)にPIDTests© 9 本、DAC Universal©(W&H)にPIDTests© 18 本、およびBioDA 80©(VR2M)にPIDTests© 24 本。目視評価およびビウレット反応試験を実施した。

結果
研究対象とした洗浄器のうち 3 つ(X-Cid2©、iCare+© および DAC Universal©)において、すべての PIDTests© で内表面および外表面に Soil Test© の残存物が認められ、洗浄効果が不十分であったことが示唆された。BioDA 80© のみが、すべての PIDTests© で残存汚染物が認められず、ビウレット検査の結果も陰性で、洗浄は効果的であった。

結論
製造者は、シナーサークル(洗浄プロセスの有効性に影響を及ぼす代償的パラメータ、例えば圧力、温度、時間、洗浄剤濃度などをグループ化したもの)洗浄器のパラメータを最適化すべきであり、これにより洗浄効果を向上させ、歯科外科医が安全性を保証できるようにすべきである。PIDTests© のみがハンドピース専用の洗浄消毒器における洗浄効果に関して目視評価の指標となったツールであったが、製造者は洗浄効果を評価するための高性能かつ妥当性のあるツールの開発に引き続き努めていくべきである。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
平成 29 年 9 月 4 日付けで「歯科医療機関における院内感染対策の周知について(依頼)」(医政歯発 0904第 2号)と題して歯科用ハンドピースの滅菌処理についての通達が、厚生労働省医政局歯科保健課長名でだされている。これは厚生労働科学研究の調査で、4 割の歯科診療施設において滅菌処理がされずに患者間で使用されている事実が明らかとなったことを受けている。しかしながら、ハンドピースは複雑な構造であり、滅菌が適切に実施されるためには洗浄が適切に実施されなければならない。本論文では、ハンドピース専用洗浄器の洗浄評価を、ダミー・デバイスを使用して実施し、機器毎に洗浄能力に差があることを明らかになるとともに、さらなる洗浄効果の評価のためのツールが必要である。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.