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カナダの急性期病院の医療従事者におけるウイルス性呼吸器感染症の曝露源

Sources of viral respiratory infections in Canadian acute care hospital healthcare personnel

S. Buckrell*, B.L. Coleman, S.A. McNeil, K. Katz, M.P. Muller, A. Simor, M. Loeb, J. Powis, S.P. Kuster, J.M. Di Bella, K.K.L. Coleman, S.J. Drews, P. Kohler, A. McGeer, for the Canadian Healthcare Worker Study Group
*University of Toronto, Canada

Journal of Hospital Infection (2020) 104, 513-521


背景
ウイルス性呼吸器疾患はアウトブレイクのよく見られる原因であり、一部の患者にとっては致命的になりうる。

目的
検査で確認されたウイルス性呼吸器感染症と、過去 7 日間の可能性のある曝露源との関連性を検討すること。

方法
本コホート内症例対照解析において、2010/11 年の冬から 2013/14 年の冬の間に急性呼吸器疾患を発症したカナダの病院 9 施設の医療従事者はスワブを提出し、ウイルス性病原体の検査が行われた。関連する疾患日誌と疾患を有しない参加者の週間日誌により、前の週に急性呼吸器疾患の症状を呈した人々との接触に関する情報が示された。試験の週と場所に基づいて呼吸器症状のない対照とマッチさせ、条件付ロジスティック回帰により症例間の関連性を評価した。

結果
検査で確認されたウイルス性呼吸器疾患は 814 例であった。ウイルス性疾患の補正オッズ比(aOR)は、疾患を有する家族(7.0、95%信頼区間[CI]5.4 ~ 9.1)、同僚(3.4、95%CI 2.4 ~ 4.7)、または他の社会的接触(5.1、95%CI 3.6 ~ 7.1)への曝露を報告している医療従事者がより高かった。呼吸器疾患を有する患者への曝露は、感染と関連していなかった(aOR 0.9、95%CI 0.7 ~ 1.2)。しかし、直接患者と接触する医療従事者のオッズはより高かった(aOR 1.3、95%CI 1.1 ~ 1.6)。曝露および患者との直接の接触の aOR は、インフルエンザに起因する疾患でも同様であった。

結論
地域社会および同僚との接触は、医療従事者におけるウイルス性呼吸器疾患の重要な曝露源であるが、呼吸器感染症を有すると認識されている患者への曝露は関連していない。患者との直接の接触に関連するリスクが比較的低いのは、無症状の患者または認識されていない感染症に関連する伝播を反映している可能性がある。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
COVID-19 でも無症状病原体保有者、または症状発現直前のウイルス排泄および感染性が問題になっている。濃厚に接触する家族や同僚との接触による感染リスクが高いのはもっともなことであるが、診療における感染対策は、無症状者まで想定するとなると、やはり標準予防策の徹底が重要だという結論になるのだろう。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.