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2014 年から2015 年 に長期ケア施設で発生した長期の侵襲性 A 群レンサ球菌アウトブレイク:感染制御策および全ゲノムシークエンシング使用

A protracted iGAS outbreak in a long-term care facility 2014-2015: control measures and the use of wholegenome sequencing

S. Degala*, R. Puleston, R. Bates, R. Borges-Stewart, J. Coelho, G. Kapatai, V. Chalker, J. Mair-Jenkins
*National Infection Service, Public Health England, UK

Journal of Hospital Infection (2020) 105, 70-77

背景
2014 年、長期ケア施設の入居者 2 例が、タイピングによる遺伝子型が同一(emm 11)の侵襲性 A 群レンサ球菌による感染症を発症し、1 例が死亡した。もう 1 例の入居者は回復したが、10 か月後に emm 11 遺伝子型の侵襲性 A 群レンサ球菌 による感染症のエピソードを再発した。この再発エピソードは、12 日以内に発生した第 3 の症例と関係し、さらなる調査が行われた。

目的
複数の技術を組み合わせて、今回のアウトブレイクが長期アウトブレイクであるかどうかを確定すること、伝播経路を解明すること、ならびに適切な感染制御策のための情報を提供すること。

方法
初発クラスターに対してルーチンの対応を行った後、第 2 の調査としてケア記録のレビューを含めた。これにより得られた情報を用いて、感染前の 10 日間における症例とスタッフおよび訪問者との相互関係についてのネットワークアナリシスを実施した。これらのデータを、症例に由来する分離株を用いたアウトブレイク後の全ゲノムシークエンシング、ならびにスタッフおよび入居者のスクリーニングと組み合わせた(A 群レンサ球菌分離株 44 株:11 株はアウトブレイクと関係し、33 株は孤発性の分離株)。

結果
侵襲性 A 群レンサ球菌感染症の確定症例 3 例中 2 例が死亡した(1 例は 2 回のエピソードを経験した)。すべての侵襲性 A 群レンサ球菌感染症症例、および 2015 年の非侵襲性分離株 6 株は emm 11 遺伝子型(全ゲノムシークエンシングによる単系統性のクレード)であった。ネットワークアナリシスにより、2015 年の侵襲性 A 群レンサ球菌感染症症例間において、スタッフ‐訪問者間の相互関係を介した間接的接触のみが示された。この結果から、共通の感染源、ならびに 11 か月の期間中にわたる保菌者および/または環境汚染を介した伝播拡大が示唆された。

結論
このアウトブレイクから、ルーチンの対応の一環としてスタッフ/入居者のスクリーニングおよびタイピングを行うことの利益が明らかにされた。ネットワークアナリシスおよび識別能の高い全ゲノムシークエンシングにより、アウトブレイクが長期にわたっていたことが明らかにされ、衛生および感染制御の問題に関する所見が支持され、我々の疫学上の理解への寄与が認められた。

サマリー原文(英語)はこちら

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.