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手術室の換気と人工股関節全置換術後の感染症による再置換のリスク:ノルウェーの人工関節登録制度の検証済みデータのアセスメント

Operating room ventilation and the risk of revision due to infection after total hip arthroplasty: assessment of validated data in the Norwegian Arthroplasty Register

H. Langvatn*, J.C. Schrama, G. Cao, G. Hallan, O. Furnes, E. Lingaas, G. Walenkamp, L.B. Engesæter, H. Dale
*Norwegian Arthroplasty Register, Haukeland University Hospital, Norway

Journal of Hospital Infection (2020) 105, 216-224

背景
手術室の空気は、手術スタッフまたは患者自身から放出される空中細菌による手術部位感染症(SSI)のリスク因子の 1 つと考えられている。

目的
ノルウェーの人工関節登録制度に報告された初回人工股関節全置換術(THA)後の深部感染症による再置換術のリスクに対して、検証済みの手術室の換気データが与える影響を評価すること。

方法
2005 年から 2015 年の間にノルウェーの人工関節登録制度に THA を報告した 40 の整形外科部門が含まれた。すべての病院の初回 THA 時の手術室の換気の正確な種類は、先行研究で確認済みであった。一方向流型(UDF)システムは、小型・小容量・一方向垂直気流システム、大型・大容量・一方向垂直気流システム、一方向水平気流システムに細分類された。これらの 3 つの換気群を従来型の乱流混合換気と比較した。感染症による再置換の時期というエンドポイントと手術室の換気との関連性は、患者および手術関連の複数の共変数を調整した多変量 Cox 回帰モデルでの相対リスク(RR)の算出によって推定した。

結果
計 51,292 件の初回 THA が本アセスメントに適格であった。このうち 575 件は感染症により再置換が行われた。小型・小容量・一方向垂直気流システムおよび一方向水平気流システムの手術室では、従来型の乱流混合換気の手術室と比較して、THA 施行後の感染症による同程度の再置換のリスクが認められた。大型・大容量・一方向垂直気流システムの手術室において施工された THA は、従来型の乱流混合換気の手術室と比較して、感染症による再置換のリスクが低かった(RR 0.8、95%信頼区間[CI]0.6 ~ 0.9、P = 0.01)。

結論
大型・大容量・一方向垂直気流システムの手術室において施工された THA は、従来型の乱流混合換気システムの手術室で施行された THA と比較して、感染症による再置換のリスクが低かった。すべての UDF システムは類似しており害を及ぼす可能性があるという認識は、誤りと思われる。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
一方向の垂直空調システムで、かつ流量が大きい方が人工股関節置換術の SSI が少ないことが示された。手術室の空調と SSI の関係を評価した研究の中では、比較的対象患者・対象施設の多い研究である。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.