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波長 222 nm の短波長紫外線は広範囲の病原微生物を不活化する

Ultraviolet C light with wavelength of 222 nm inactivates a wide spectrum of microbial pathogens

K. Narita*, K. Asano, K. Naito, H. Ohashi, M. Sasaki, Y. Morimoto, T. Igarashi, A. Nakane
*Hirosaki University Graduate School of Medicine, Japan

Journal of Hospital Infection (2020) 105, 459-467

背景
短波長紫外線(UVC)は数種類の病原体を不活化するために使用されてきた。従来の 254 nm の UVC と異なり、222 nm の UVC は哺乳類細胞に対して無害である。

目的
環境と医療施設においてよく見られるヒト病原体に対する 222 nm の UVC の消毒効果を検討すること。

方法
黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、大腸菌(Escherichia coli)、ネズミチフス菌(Salmonella enterica subsp. serovar Typhimurium)、カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus、栄養細胞と芽胞)、クロストリジウム・スポロゲネス(Clostridium sporogenes、栄養細胞と芽胞)、クロストリジオイデス・ディフィシル(Clostoridioides difficile、芽胞)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans、酵母)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger、菌糸と胞子)、紅色白癬菌(Trichophyton rubrum、菌糸と胞子)、ネコカリシウイルス、A 型インフルエンザウイルスに対し、222 nm の UVC を様々な用量で照射した。残存する生きた細菌細胞と真菌細胞、ならびにウイルスの感染力を評価した。222 nm の UVC の殺菌効果を 254 nm の UVC と比較した。

結果
波長 222 nm の UVC は栄養細菌細胞、酵母、ウイルスに対して強力な殺菌効果があり、また 245 nm(原文のまま記載。254 nm の誤記載と思われる)の UVC と同じくらい効率的であった。さらに、222 nm の UVC は細菌の芽胞に対して 254 nm の UVC よりも強力な殺菌効果があった。222 nm の UVC の真菌の胞子と菌糸に対する殺真菌効果は 254 nm の UVC よりも弱かった。

結論
波長 222 nm の UVC は広範囲の病原微生物を不活化できた。254 nm の UVC と比較すると 222 nm の UVC は真菌の菌糸と胞子に対する殺菌効果が低かったが、細菌の芽胞に対しては強い殺菌効果があった。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
222 nm 紫外線は、ヒトの皮膚、目に安全であるとされ、日本でも、この波長を有する紫外線光源を用いた殺菌ランプの製品化に向けた研究が行われている。実臨床での利用には、安全性と有効性が求められるが、今後の動向に注視したい。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.