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心臓手術後の人工呼吸器関連肺炎のリスク因子

Risk factors for ventilator-associated pneumonia following cardiac surgery

N. Hassoun-Kheir*, K. Hussein, Z. Abboud, Y. Raderman, L. Abu-Hanna, A. Darawshe, G. Bolotin, M. Paul
*Rambam Health Care Campus, Israel

Journal of Hospital Infection (2020) 105, 546-551

背景
心臓手術後の人工呼吸器関連肺炎(VAP)は、予防可能な合併症であるが、有害なアウトカムと関連する。

目的
心臓手術後の VAP についてリスク因子およびアウトカムを評価することを目的とした。

方法
イスラエルの 3 次病院において、1 : 3でマッチさせた症例対照研究を実施した。対象には、2014 年 9 月から 2017 年 3 月までの間に胸骨切開による心臓手術を受けた成人患者を含めた。症例には、術後 30 日以内に VAP を発症した全患者を含め、コンセンサス基準を用いて定義した。対照は、年齢、性別および術式によってマッチさせた。手術データを前向きに収集し、他のデータは後向きに収集した。Cox 回帰を用いて、マッチさせたデータの補正解析を行った。

結果
手術を受けた患者 946 例中、心臓手術後に VAP を発症した患者 57 例を同定し(1,000 人工呼吸器日あたりエピソード 17.7 件)、対照 149 例とマッチさせた。VAP の有意な独立リスク因子は、うっ血性心不全(オッズ比[OR]2.357、95%信頼区間[CI]1.052 ~ 5.281)、集中治療室での再開胸(OR 10.213、95%CI 2.235 ~ 46.678)、術前血糖値(1 mg/dL の増加あたり OR 1.1010、95%CI 1.004 ~ 1.019)、術中赤血球輸血(1 単位あたり OR 1.542、95%CI 1.109 ~ 2.094)および肺高血圧症(OR 2.261、95%CI 1.048 ~ 6.554)などであった。VAP の原因として最も多かったのはグラム陰性菌であった。VAP は、死亡率の上昇、入院期間の延長、人工呼吸器装着の必要期間の延長、ならびにICU滞在期間の延長と関連した。

結論
心臓手術患者における術後 VAP は、重度の臨床アウトカムと関連する。著者らは、高リスク患者に対する予防措置実施の助けとなり得るリスク因子を同定した。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
心臓外科手術後の SSI ではなく VAP の危険因子を評価した研究である。危険因子として血糖値や術中の赤血球輸血などに加え、ICU における再開胸や肺高血圧、うっ血性心不全などがあげられている。VAP の研究として特定の状況のさらにその背景まで調べた論文として興味深い。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.