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ワクチン接種率の低い国における院内インフルエンザの罹患率および特徴

Incidence and characteristics of nosocomial influenza in a country with low vaccine coverage

D. Luque-Paz*, C. Pronier, B. Bayeh, S. Jouneau, C. Grolhier , A. Le Bot, F. Bénézit, V. Thibault, P. Tattevin
*Pontchaillou University Hospital, France

Journal of Hospital Infection (2020) 105, 619-624

背景
フランスでは、インフルエンザのワクチン接種率が、リスクのある患者および医療従事者において低い。

目的
院内インフルエンザの罹患率、その特徴、転帰を評価することを目的とした。

方法
インフルエンザシーズン中、すべてのインフルエンザ確定例を後向きに評価した。入院後 48 時間以降に発症した入院患者を登録した。標準化された質問票によりデータを収集した。

結果
2017 年 11 月から 2018 年 4 月にかけて、呼吸器サンプルのポリメラーゼ連鎖反応分析により 860 例がインフルエンザ陽性であった。この陽性例のうち、204 例(23.7%)は入院後 48 時間以降に診断され、57 例(インフルエンザ全症例の 6.6%)は院内インフルエンザの適合基準を満たし、女性 26 例、男性 31 例で、年齢中央値は 82 歳(四分位範囲 72.2 ~ 86.9)であった。20 例(38.6%)がその直近(過去 6 か月未満)に季節性インフルエンザワクチン接種を受けていた。入院から発症までの期間、発症から診断までの期間の中央値は、それぞれ 11 日(7 ~ 19.5)、29 時間(15.5 ~ 48)であった。主に病床が 2 つある病室でインフルエンザが感染し(39 例、68.4 %)、14 例で曝露が確認された。院内感染例でのインフルエンザ B 型ウイルスの頻度は(57 例中 46 例、80.7%)、市中感染例(803 例中 359 例、44.6%)での頻度よりも高かった(P < 0.001)。3 か月時点の死亡率は 15.8%(9 例)であった。試験期間中の院内インフルエンザの罹患率は、1,000 病院日あたり 0.22 と推定された。

結論
院内インフルエンザは高齢の入院患者において珍しいことではなく、深刻な影響をもたらす可能性がある。インフルエンザ B 型ウイルスが大きな比率を占めており、これは伝播性がより強いことおよび/または伝播クラスターを示唆するものである。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
インフルエンザ B 型ワクチンはより効果的な予防が得られるため、A 型と両方を接種することが望ましい。接種しておけば A 型の型が完全一致していなくても重症化を防ぐなどの効果が期待できる。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.