職場における新型インフルエンザパンデミック用レスピレータ及び
フェイスマスクの備蓄に関するガイダンス案(パブリックコメント版)
Proposed Guidance on Workplace Stockpiling of
Respirators and Facemasks for Pandemic Influenza
U.S. Department of Labor
Occupational Safety & Health Administration(OSHA)
05/12/2008
■要約
本ガイダンス案の目的は、アウトブレイク時だけの生産能力ではパンデミック期間中の呼吸用防
護具の予想需要に応じられないと考えられるため、新型インフルエンザパンデミックに先立ち、民
間及び公共の事業者にフェイスマスク及びレスピレータの購入及び備蓄を奨励することである。
新型インフルエンザに対する職業的リスク
パンデミックの間、従業員のインフルエンザに対する職業的曝露リスクは、4つのリスクに分けられ、それぞれリスクに応じた対策が望まれる。
また、警察や緊急対応あるいは公共事業などの社会生活基盤において重要な役割を果たす職業においては、想定される曝露リスクから考えられる保護対策よりもレベルを上げることを考慮する必要がある。それら曝露リスクに大別される職業は以下のように考えられえる。
- 最高リスク:
新型インフルエンザに感染している、或いは感染の疑いのある患者にエアロゾルが発生する処置を行う医療従事者
- 高リスク:
新型インフルエンザに感染している、或いは疑いのある患者に曝露する医療従事者及び支援スタッフ
- 中リスク:
一般集団、または新型インフルエンザ感染が既に判明している、或いは疑いのある人に頻繁に(約 1.8m以内)で接触の機会がある職業
- 低リスク:
一般大衆または新型インフルエンザ源との接触の必要がない職業
フェイスマスク及びレスピレータ
対策にあたって使用が想定される防護具には、主にフェイスマスクとレスピレータの2つのタイプがある。
- フェイスマスク:血液あるいは体液の大粒の飛沫などの危険から従業員を保護する物理的バリアとして使用される。一般的に米国食品医薬品局(FDA)による承認がされている。
- レスピレータ:顔面にフィットし、縁と顔面との間をしっかり密着させ隙間から吸気が入り込む事のないようデザインされたNIOSH承認の防護具。フェイスマスクよりも防護性が高く、装着の際はフィットテストが必要とされる。
また、レスピレータにはフィルタ面体フェイスピース付きレスピレータやサージカルレスピレータなどのディスポーザブルのタイプと、エラストマー製レスピレータやPAPR(電動ファン付き呼吸用防護具)などの再使用が可能なタイプがある。PAPRは他の空気清浄レスピレータに比べて高価ではあるが、空気感染を引き起 こす微粒子に対する防護はより高いレベルとなり、従業員の使用においてもフィットテ ストを必要としない。
呼吸用防護具の備蓄プラン策定
パンデミックの規模が不確実であるため、曝露する従業員数の予測は困難であるが、以下に挙げる仮定において、曝露する可能性が高い従業員数の割合及び必要な呼吸用防護具の見込み数の概算を示す。
- 地域社会の軽減介入により罹病率を約15%に押さえられると仮定する。軽減されるとパンデミックの波は2回と想定され、週5日勤務と仮定した場合、総就業日数は約120日と推定される。
- ワクチンの有効性は未知数であり、大規模な供給が困難である可能性もあることから、ワクチンの入手及び使用が可能だとしても、レスピレータ及びフェイスマスクの使用勧告は変更されない。
- 防護具の使用はパンデミックの2回の波中のみとし、新型インフルエンザに感染した、あるいは感染の疑いのある人々に曝露する可能性がある作業時のみとする。
防護具の備蓄量の想定
防護具の備蓄量は4つのリスクに応じて想定されるべきである。
1. 最高リスク:
- エアロゾルが発生する医療処置においては、処置毎に1枚のディスポーザブルN95が必要とされる。
- エラストマー製レスピレータを使用の場合は、レスピレータx1式+従業員毎にフィルタを3セッ以上。
- PAPR使用の場合、エアロゾルが発生する医療処置に携わると考えられる最大人数分x処置室数+PAPR毎にフィルタセットを4-8セット。
2. 高リスク:
- ヘルスケアワーカー(以下HCW)毎に480枚(4枚/シフトx120就業日)のディスポーザブルN95が必要。
- 感染している、あるいは疑いのある患者を治療/搬送する救命救急サービス提供者にディスポーザブルN95あるいはレスピレータを使用の場合、960枚(8枚/シフトx120日)のディスポーザブルN95が必要。
- 曝露リスクの高い従業員にエラストマー製レスピレータを使用の場合、レスピレータ1式+従業員毎にフィルタセットを3セット。
- PAPR使用の場合、PAPR1セット+従業員毎にフィルタセットを3セット。
- インフルエンザ様の症状が見られる患者全てにフェイスマスクを配布する。咳エチケット戦力の実施。
3. 中リスク
- 一般大衆と近距離(約1.8m以内)で接触する頻度が高い従業員へフェイスマスクを使用する場合、フェイスマスク2枚x120日=240枚/従業員。
- インフルエンザ様の症状が見られる全ての人との近距離での接触がある場合、
N95を2枚x120日=240枚/従業員、もしくは エラストマー製レスピレータ1式+3フィルタセット/従業員。
4. 低リスク
- 低曝露環境では、フェイスマスクやレスピレータは推奨されていない。
製品の備蓄の際は、各製品の品質保持期限及び、清潔かつ安全で温度・湿度管理に留意した保存状態に保ことが重要である。
※上記文書はDOL(米国労働省)発行のガイダンスを要約したものですが、現在パブリックコメントの事前公開中の状態であり、正式に決定公布された文書ではありません。
原文は
こちらから。
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