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尿培養に関する診断支援プログラム:多施設共同コホートにおける抗菌薬処方への影響

Diagnostic stewardship programme for urine culture: impact on antimicrobial prescription in a multi-centre cohort

A.L.H. Lee*, E.C.M. Leung, M.K.P. Lee, R.W.M. Lai
*Prince of Wales Hospital, Hong Kong

Journal of Hospital Infection (2021) 108, 81-89

背景
尿培養を真正尿路感染症(UTI)の患者に限定すると、無症候性細菌尿に対する過剰な抗菌薬処方を減少させられる。

目的
尿培養に関する診断支援が抗菌薬使用量へ及ぼす影響を評価すること。

方法
本準研究は総合病院 2 施設と地域の診療所 10 施設を対象とした。介入前(対照)期間(2018 年 11 月 25 日から 2019 年 2 月 2 日)では、すべての尿検体の顕微鏡検査および培養結果が報告された。介入後(研究)期間(2019 年 11 月 25 日から 2020 年 2 月 2 日)では、尿培養は次の基準(顕微鏡検査での白血球または細菌の存在、産科・泌尿器科・小児科・腫瘍または腎移植病棟からの患者、「妊娠」・「泌尿器科的処置」・「腎移植」または「好中球減少」とラベルされた検体、尿管尿、腎瘻尿または恥骨上尿のうち 1 つ以上を満たした場合に限り処理され報告された。これらの基準を満たさなかった尿検体に関しては、顕微鏡検査結果および却下のコメントが報告された。

結果
本介入期間に計 12,282 件の尿検体が対象となった。このうち 4,757 件(38.7%)の検体はスクリーニング基準を満たさず、顕微鏡検査結果および却下のコメントが報告された。これらの報告されていない尿培養のうち 163件(3.4%)は有意な細菌の増殖を引き起こし、その大部分は大腸菌(Escherichia coli)(N = 58、35.6%)であった。すべての医療環境にわたる多変量ロジスティック回帰では、診断支援は抗菌薬使用量がより少ないこと(補正オッズ比 0.76、95%信頼区間[CI]0.70 ~ 0.83、P < 0.001)と独立して関連していた。診断支援は患者の死亡率に影響を及ぼさなかった(補正オッズ比 0.95、95%CI 0.89 ~ 1.01、P = 0.08)。尿培養が報告されていない患者で未治療の UTI から菌血症を発症した人はいなかった。

結論
尿培養に関する診断支援は無症候性細菌尿に対する過剰な抗菌薬処方を安全に減少させた。

サマリー原文(英語)はこちら

監訳者コメント
微生物検査においては不適切な検査が医療費の増大や不必要な抗菌薬の処方につながることから、「rejection criteria(検体拒否基準)」というものを設けるべきとされている。しかし検査室にとって、一旦提出された検体の再提出を命ずるのは敷居が高く、形式的なものになっている場合も多い。本研究が rejection criteria の運用を考えるきっかけになると良いだろう。

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Reproduced from the Journal of Healthcare Infection, Volume 91, © 2015 The Healthcare Infection Society, with permission from Elsevier.
Although the translation was carried out with the permission of Elsevier, the translation has not been reviewed by Elsevier prior to posting online.